弁護士コラム

2016.12.07更新

最近、覚せい剤に関する事件が頻繁に取り上げられていますが、覚せい剤が恐いのは、その依存性の高さです。
覚せい剤や麻薬等の薬物事件は、犯罪の中でも再犯に及ぶ率が高い犯罪類型です。
覚せい剤に関する罪で、何度も刑務所を出たり入ったりしているという人も多くいます。

 

身近にある危険
「覚せい剤」と聞くと、一般の社会とは別の世界の話というように思われる方もいると思います。
しかし、実際にはごく普通の生活を送っていた会社員が使用していたという事件もあります。
また、学生や主婦などが逮捕されることもあり、皆さんが思っている以上に身近にあると思います。
今では、インターネットも普及し、覚せい剤に関する情報を一般の人でも入手しやすくなっています。
ごく普通の人たちが、興味本位でつい使ってしまって、そこからはまってしまったというケースが実際に多く見られるのです。

 

異常行動
覚せい剤を使用している人は、妄想や幻聴が聞こえ、普段から異常な行動をするようになると考えている方もいると思います。
確かに、重度の中毒に至った場合には、このような症状が現れることが多いですが、そこまで重い中毒患者でない場合には、普通に生活している時には、何の症状も現れないという人も多くいます。
したがって、逮捕されるまで家族と同居していたのに、周りの家族が全く気づかなかったというケースもあります。
このような話を聞くと、周りの家族は実は気づいていたのではないかと疑う方もいますが、実際に気づかなかったというケースも多いのではないかと思います。
私も、覚せい剤に関する事件を扱うことがありますが、覚せい剤の使用をしていると話している方と接しても、身なりも清潔で、普通に話もでき、おかしな部分を全く感じないという方も多いです。

 

異常行動と依存症
ただ、周りの人が気づくような異常な言動がまだ出ていないからといって、すぐに覚せい剤との関係を断ち切れるのか、というとそういうことではありません。
異常な言動がない状態であっても、既に依存状態となっており、覚せい剤に手を出さずにはいられないという方が多くいるのです。
依存症とは、本人の意思では覚せい剤を辞められない状態です。
「依存症」というのは、病気の一種ですから、医療機関等による適切な治療が必要です。
適切な治療を受けなければ、覚せい剤の使用を継続し、最終的には、精神的にも肉体的にもボロボロな状態となってしまいます。
このような状態とならないために、覚せい剤の使用歴がある場合には、異常な行動が見られなくても、早期に依存症の治療を開始する必要があります。

 

家族や周囲の人のサポート
薬物の依存症となってしまった方に対しては周囲のサポートが不可欠です。
「依存症」は、薬物を辞めたいと思っても、本人の意思ではなかなか辞められない状態です。
一度、薬物は克服したと思っても、不意に薬物による快感がよみがえり、何年も使用をやめていたのにまたはじめてしまったという話もよく聞く話です。
そこで、身近にいる人が継続して本人を見守り、おかしな行動がないか注意していくことが必要となります。
また、仕事や人間関係のストレスから薬物を使用してしまうという人もいます。
周りの人が普段から話を聞くなどして、本人のストレスを和らげてあげることも、薬物に手を出させないための対策になります。
使用者本人にとっても、自分のことを心配してくれる人が周りにいるということは、最後のところで誘惑から踏みとどまる支えとなります。
したがって、薬物に関しては、再び手を出させないために、家族や周囲の人のサポートは不可欠であるといえます。

 

刑事事件になってしまったら
家族や身近な人が薬物事件で警察に逮捕されてしまったというような場合、弁護士に相談することをおすすめします。
こういった事件では、警察署に面会に行っても、弁護士以外面会できないという措置が採られていることもあります。
そういった場合、逮捕された本人の状況を確認できるのは、弁護士だけということになります。
また、薬物事件の場合には、本人が更生し、再犯を犯さないようになるためには、ただ裁判を受けるだけではなく、依存症の治療も含めたサポートが必要になります。
警察では、そのような治療のための環境の調整などはやってくれません。
弁護士であれば、そういった社会復帰後の環境の調整についても相談できます。
薬物事件で逮捕された場合、周囲の人が早い段階で適切に対処しなければ、本人がその後も犯罪を繰り返してしまうということになりかねません。

 


実は、身近にある薬物犯罪。
自分には関係ないと思っていても、突然事件に巻き込まれてしまうということもあります。
そのようなときには冷静になって弁護士に相談してみてください。

 

 

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投稿者: 弁護士 吉田 理人

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